PCT出願ではいろいろな手続きを行うことができます。必ずしも行わなくてもよい手続きがＰＣＴ（国際特許出願）ではたくさんあり、かえって、難しく思われるかもしれません。
PCT出願では、大まかな流れをよく把握し、そのあとで、細かい流れに着目することが重要です。こうすることにより、特許の手続の大局を見失わずに、PCTの手続をスムーズに行うことができます。
PCT出願の国際段階は、本来であれば各国の特許庁に各々特許出願すべきところを、国際特許出願というひとつの手続で対応行い、その後の事務的な手続も国際事務局で一本化できることが特許取得のうえで大きなメリットです。
PCT出願を行ったとしても、実際に特許の権利を得るためには、所定の段階で、各国の特許庁に「移行手続」を行い、その後は、各国の特許庁でそれぞれの特許要件が審査されます。PCT出願でスタートした特許取得手続であっても、途中からは、各国の特許庁に手続が移行するのです。